今回の記事では、2023年8月に発売されたアジングロッドである、23 ソアレ BB アジングを1年間使ってきた感想について書いていきます。
23 ソアレ BB アジングとは?
シマノから発売されている、アジングロッドのエントリーモデルです。
前作が2019年に発売なので、4年経ってのフルモデルチェンジを果たしました。
エントリーモデルではありながら、ブリッジライクシートやハイパワーXを搭載し、アジングに必要な性能が備わっています。
同時期に発売されたソアレ BBとは違って、アジングに特化したモデルです。
ラインナップ
全長(ft.) | 仕舞寸法(cm) | 自重(g) | ルアーウェイト(g) | 適合PEライン(号) | |
---|---|---|---|---|---|
S54SUL-S | 5.4ft (1.63m) | 84 | 48 | 0.3 ~ 6 | 0.1 ~ 0.4 |
S58UL-S | 5.8ft (1.73m) | 89 | 53 | 0.4 ~ 8 | 0.1 ~ 0.6 |
S64UL-S | 6.4ft (1.93m) | 99 | 59 | 0.5 ~ 12 | 0.1 ~ 0.6 |
S610L-S | 6.10ft (2.08m) | 106.5 | 61 | 0.6 ~ 12 | 0.1 ~ 0.6 |
すべて2本継ぎ、カーボン含有率99%以上、スピニングリール
(参考:シマノhttps://fish.shimano.com/ja-JP/product/rod/lightsalt/a075f00003xgh6dqaq.html)
ターゲット(魚種)
サイズが小さければ青物でもいけると思いますが、主に狙う魚は
- アジ
- メバル
- サバ
- メッキ
- カサゴ(ライトロック)
をターゲットにした釣りで使用ができると思います。
外道のベラやフエフキ系の魚が釣れても楽しいですね(フグは嫌だフグは嫌だフグは嫌だ)
外観
グリップ
持ちやすく、軽いです。
個人的にはカラーが黒ベースなので気に入っています。
リールシート
リールを設置する部分を言います。
以前まではハイエンドモデルにしか搭載していなかった、ブリッジライクシートが搭載されています。
この技術はグリップの部分の技術なのですが、ソアレシリーズの最上位モデルのソアレリミテッドでも搭載されている技術で、エントリーモデルであるソアレBBにも搭載してくれています。
とても嬉しいですね。
ブリッジライクシート
表面硬度を高めたことで従来素材よりも感度に優れ、さらにコンパクトな設計により、手のひらとリールシートとの接触面が減ることで感度がさらに向上します。
(引用:シマノhttps://fish.shimano.com/ja-JP/product/rod/lightsalt/a075f00003xgh6dqaq.html)
機種名が書かれている部分
少しゴールドがかかっており、オシャレな色をしています。
バット〜ベリー
竿のリールからティップの間の部分を指します。
ここではハイパワーXという技術が使われています。
竿のネジレに対して補強される技術で、竿の強度をさらに安定したものにしてくれます。
また、魚とのやり取りの際に、ロッドの曲がりを釣り人の意図する方向性を維持するのを助けてくれます。
そして、このハイパワーXの部分のデザインがかっこいいです。
ハイパワーX
キャスト時やファイト時に発生するネジレをさらに抑え込む強化構造。
スパイラルXの最外層、 あるいはカーボンシート縦横交差構造の上からカーボンテープをX状に締めあげていくのが特長。 これにより、ロッドの曲がりが釣り人の意図する方向性を保持し、ブランクスが持つ本来の性能がフルに発揮されます。(引用:シマノhttps://fish.shimano.com/ja-JP/product/rod/lightsalt/a075f00003xgh6dqaq.html)
ティップス
穂先の部分を指します。
ここでは、タフテックまたは、ハイレスポンスソリッドという技術が使われています。
54SUL-Sのみタフテックで、他3スペックはハイレスポンスソリッドが搭載されています。
この技術によって、アジングに必要な軽量のルアーでも十分な感度を与えてくれます。
タフテック
素材の配合と製法を見直すことで、従来にない強さを与えられたカーボンソリッド穂先。タフテックαと比べて張りのある高感度が特長です。
ハイレスポンスソリッド
掛け調子のためのティップ。小刻みなリグの操作に追従しながら、アタリがあれば速攻で掛けられるクイックレスポンス。積極的に感じて掛ける攻撃的なスタイルに対応。
価格
実釣の感想
タックル構成
- 23 ソアレ BB アジング S58UL-S
- 23 セドナ500
- PEライン0.4号
- フロロカーボン 0.8号〜1.75号
バランスが良く全く持ち疲れしない
今のアジングロッドはどの竿も数字上、軽量なものが多いですが、この竿はバランスが良いと感じました。
リールもセドナ500と軽いものを使っていてバランスが非常に良いです。
2500番台のリールになってくると釣り自体は可能ですが、バランスが悪く重く感じます。
ですので、500~2000番台のリールに合うロッドだと思います。
十分な感度
基本は1gのジグヘッドを使っていましたが、ボトムの岩や海藻の感覚、魚の当たり、潮の抵抗を感じることができました。
小魚がつっつく感覚もはっきりと伝わってきます。
最初の頃は、小さい魚のあたりも大きく感じて、釣り上げた時に「あ、こんな小さかったのね」と思いました。
強度
竿自体の強度も申し分ないと感じました。
30センチくらいなら全然抜きあげが可能です。
飛距離
竿がよくしなるため、軽いジグヘッドでも飛距離が出ます。
3グラムまではフルキャストしても安心感がありました。
それ以上は少し不安があり、フルキャストはしないで使っています。
プラグでも遊べる
プラグルアーでも遊ぶことができます。
暖かい時期にメッキ釣りに使ったら楽しそうです。
総評
とても使いやすくて釣りに集中することができます。
2023年の10月から1年間使っていますがトラブル一切なく快適に使っています。
上位機種との比較
今回比較するのは、シマノのライトゲームロッドの中から6.10ft以下の竿をピックアップしてまとめてみました。
シマノさんのこちらの表を、機種の差も含めて作り直して比較しやすいようにしてみました。
6.10ft以下のソアレシリーズ
品名 | 機種 | 発売年 | 継形態 | ティップ | スパイラルXコア | スパイラルX | ハイパワーX | Xガイド | ガイド | リールシート | グリップ | リール固定 | ロッドベルト | その他 | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ソアレBBアジング | S54SUL-S | 2023 | 逆並継 | タフテック | ステン/SiC(トップ)+アルコナイト | ブリッジライクシート | セパレートEVA | ダウンロック | 見る | ||||||
ソアレBBアジング | S58UL-S | 2023 | 逆並継 | ハイレスポンスソリッド | ステン/SiC(トップ) +アルコナイト | ブリッジライクシート | セパレートEVA | ダウンロック | 見る | ||||||
ソアレBBアジング | S64UL-S | 2023 | 逆並継 | ハイレスポンスソリッド | ステン/SiC(トップ) +アルコナイト | ブリッジライクシート | セパレートEVA | ダウンロック | 見る | ||||||
ソアレBBアジング | S610L-S | 2023 | 逆並継 | ハイレスポンスソリッド | ステン/SiC(トップ) +アルコナイト | ブリッジライクシート | セパレートEVA | ダウンロック | 見る | ||||||
ソアレTT アジング | S64UL-S | 2020 | 並継 | タフテック | ステン/SiC | ブリッジライクシート | セパレートEVA | ダウンロック | 見る | ||||||
ソアレTT アジング | S610L-S | 2020 | 並継 | タフテック | ステン/SiC | ブリッジライクシート | セパレートEVA | ダウンロック | 見る | ||||||
ソアレSSアジング | S48SUL-S | 2022 | 逆並継 | タフテック | ステン/SiC | ブリッジライクシート | セパレートEVA | ダウンロック | ティップ色は シルバー | 見る | |||||
ソアレSSアジング | S54SUL-S | 2022 | 逆並継 | タフテック | ステン/SiC | ブリッジライクシート | セパレートEVA | ダウンロック | ティップ色は シルバー | 見る | |||||
ソアレSSアジング | S60SUL-S | 2022 | 逆並継 | タフテック | ステン/SiC | ブリッジライクシート | セパレートEVA | ダウンロック | ティップ色は シルバー | 見る | |||||
ソアレSSアジング | S68SUL-S | 2022 | 逆並継 | タフテック | ステン/SiC | ブリッジライクシート | セパレートEVA | ダウンロック | ティップ色は シルバー | 見る | |||||
ソアレSSアジング | S58UL-S | 2022 | 逆並継 | ハイレスポンスソリッド | ステン/SiC | ブリッジライクシート | セパレートEVA | ダウンロック | ティップ色は シルバー | 見る | |||||
ソアレSSアジング | S64UL-S | 2022 | 逆並継 | ハイレスポンスソリッド | ステン/SiC | ブリッジライクシート | セパレートEVA | ダウンロック | ティップ色は シルバー | 見る | |||||
ソアレSSアジング | S64L-S | 2022 | 並継 | ハイレスポンスソリッド | ステン/SiC | ブリッジライクシート | セパレートEVA | ダウンロック | ティップ色は シルバー | 見る | |||||
ソアレXR | S48UL-S | 2021 | 逆並継 | ハイレスポンスソリッド | 3Dチタントップ +3Dチタン+エアロ | チタン/SiC | ブリッジライクシート | セパレートEVA | ダウンロック | フックキーパー | 見る | ||||
ソアレXR | S54SUL-S | 2021 | 逆並継 | タフテック∞ | 3Dチタントップ +3Dチタン+エアロ | チタン/SiC | ブリッジライクシート | カーボンモノコック グリップ(エッジ) | ダウンロック | フックキーパー | 見る | ||||
ソアレXR | S58UL-S | 2021 | 逆並継 | ハイレスポンスソリッド | 3Dチタントップ +3Dチタン+エアロ | チタン/SiC | ブリッジライクシート | カーボンモノコック グリップ(エッジ) | ダウンロック | フックキーパー | 見る | ||||
ソアレXR | S510L-S | 2021 | 逆並継 | ハイレスポンスソリッド | 3Dチタントップ +3Dチタン+エアロ | チタン/SiC | ブリッジライクシート | カーボンモノコック グリップ(エッジ) | ダウンロック | フックキーパー | 見る | ||||
ソアレXR | S60SUL-S | 2021 | 逆並継 | タフテック∞ | 3Dチタントップ +3Dチタン+エアロ | チタン/SiC | ブリッジライクシート | カーボンモノコック グリップ(エッジ) | ダウンロック | フックキーパー | 見る | ||||
ソアレXR | S64UL+-S | 2021 | 逆並継 | ハイレスポンスソリッド | 3Dチタントップ +3Dチタン+エアロ | チタン/SiC | ブリッジライクシート | カーボンモノコック グリップ(エッジ) | ダウンロック | フックキーパー | 見る | ||||
ソアレXR | S68UL-S | 2021 | 逆並継 | ハイレスポンスソリッド | 3Dチタントップ +3Dチタン+エアロ | チタン/SiC | ブリッジライクシート | カーボンモノコック グリップ(エッジ) | ダウンロック | フックキーパー | 見る | ||||
ソアレXR | S610L-S | 2021 | 逆並継 | ハイレスポンスソリッド | 3Dチタントップ +3Dチタン+エアロ | チタン/SiC | ブリッジライクシート | カーボンモノコック グリップ(エッジ) | ダウンロック | フックキーパー | 見る | ||||
ソアレ XTUNE MB | S510SUL+-S | 2021 | 並継 | ハイレスポンスソリッド | 3Dチタントップ +エアロ | チタン/SiC | ブリッジライクシート | カーボンモノコック グリップ(エッジ) | ダウンロック | 4ピース・フックキーパー ・専用キャリングケース | 見る | ||||
ソアレ XTUNE MB | S68UL-S | 2021 | 並継 | ハイレスポンスソリッド | 3Dチタントップ +エアロ | チタン/SiC | ブリッジライクシート | カーボンモノコック グリップ(エッジ) | ダウンロック | 5ピース,・フックキーパー ・専用キャリングケース | 見る | ||||
ソアレXTUNE | S510SUL+-S | 2023 | 逆並継 | ハイレスポンスソリッド | 3Dチタントップ +エアロ | チタン/SiC | ブリッジライクシート | カーボンモノコック グリップ(エッジ) | ダウンロック | ・ナノピッチ ・フックキーパー | 見る | ||||
ソアレXTUNE | S64UL+-S | 2023 | 逆並継 | ハイレスポンスソリッド | 3Dチタントップ +エアロチタン | チタン/SiC | ブリッジライクシート | カーボンモノコック グリップ(エッジ) | ダウンロック | ・ナノピッチ ・フックキーパー | 見る | ||||
ソアレXTUNE | S610SUL-S | 2023 | 逆並継 | ハイレスポンスソリッド | 3Dチタントップ +エアロチタン | チタン/SiC | ブリッジライクシート | カーボンモノコック グリップ(エッジ) | ダウンロック | ・ナノピッチ ・フックキーパー | 見る | ||||
ソアレXTUNE | S58SUL-S | 2023 | 逆並継 | タフテック∞ | 3Dチタントップ +エアロチタン | チタン/SiC | ブリッジライクシート | カーボンモノコック グリップ(エッジ) | ダウンロック | ・ナノピッチ ・フックキーパー | 見る | ||||
ソアレリミテッド | S58UL-S | 2024 | 逆並継 | ハイレスポンスソリッド | 3Dチタントップ +3DチタンXリング +エアロチタン | ブリッジライクシート | フルカーボン モノコックグリップ | ダウンロック | ・フックキーパー | 見る | |||||
ソアレリミテッド | S64UL-S | 2024 | 逆並継 | ハイレスポンスソリッド | 3Dチタントップ +3DチタンXリング +エアロチタン | ブリッジライクシート | フルカーボン モノコックグリップ | ダウンロック | ・フックキーパー | 見る |
※ 上記の表は注意して作成しましたが、もし購入する際は添付の一次情報より再度ご確認をお願いいたします。
比較
ティップ
ハイレスポンスソリッドか、タフテックか、タフテック♾️が使われているようです。
24年のソアレリミテッドでもハイレスポンスソリッドが使われており、ソアレBBも負けていませんでした!!
強度
ハイパワーXのみのソアレBBに対して、高価な機種はスパイラルXやスパイラルXコア+ハイパワーXという、竿の基礎の強度+補強という構成のようです。
ガイド
ガイドには、
- アルコナイト
- ステン/SiC
- チタン/SiC
- Xガイド:3Dチタントップ
- Xガイド:3Dチタン
- Xガイド:エアロ
- Xガイド:エアロチタン
- Xガイド:3DチタンXリング
があるようです。
これが価格差に大きく影響してそうです。
ソアレBBはガイドがアルコナイトをベースに、トップだけステン/SiCを使っています。
リールシート
全ての機種でブリッジライクシートでした。
グリップ
安いものはセパレートEVAで、上位機種にはカーボンモノコックグリップ(エッジ)が使われており、最上位機種にはフルカーボンモノコックグリップが使われていました。
カーボン含有率によって価格差に影響しそうです。
リール固定方式
短い竿はダウンロックばかりでした
ロッドベルト
ソアレTTだけありませんでした。
比較のまとめ
ソアレBBと上位機種の大きな違いは以下の3点でした。
- 竿のボディにスパイラルX(コア)が搭載されていない
- ガイドが安価なものが使われている
- グリップのカーボン含有率が低い
価格差を生んだ機能について詳細に見る
スパイラルX(コア)
高強度素材の採用で進化した、次世代の基本構造
シマノ独自の設計・製造方法により、曲げ、ネジレ、つぶれなど、あらゆる方向に対して、さらなる高強度化を徹底追求。ロッド性能を根幹から高めるシマノ独自の基本構造スパイラルXに、ナノアロイ®️テクノロジーにより実現した高強度樹脂を用いたカーボンテープを使用。選りすぐりの素材でさらなる高強度化を実現しました。一般的な構造との比較で、捻り強度1.4倍、つぶれ強度2.5倍を達成(当社比)。さらにスパイラルXとの比較でも、ネジリ強度10%アップ、つぶれ強度15%アップを達成(当社比)しました。
※ナノアロイ®️は東レ(株)の登録商標です。
引用:https://fish.shimano.com/ja-JP/product/rod/lightsalt/a075f00003xgdnuqai.html
ようするに、シマノの技術に、東レの素材が加わり最高の竿ボディが完成したということですね。
ガイド
最上位機種のリミテッドのページからも分かるように、単純に技術だけでなく、ガイドの大きさや位置を調整して感度や強度を研究つくされた結果の価格であることが分かります。
一つ一つのガイドのパーツ代はソアレBBアジングは数百円ですが、最上位機種は千円以上しており一番高いものは6600円もしています。
参考URL:https://www.shimanofishingservice.jp/parts_price.php?scode=336866
参考URL: https://www.shimanofishingservice.jp/parts_price.php?scode=334749
グリップ
- セパレートEVA
- カーボンモノコックグリップ(エッジ)
- フルカーボンモノコックグリップ
フルカーボンによる軽量化と、形状などの研究による感度の違いなどがありそうです。
上位機種と比較するとエントリーモデルとハイエンドモデルの差がはっきりと見えてきました。
軽いジグヘッドの場合でもあたりを明確に取れそうな感じがします。
結論
上位機種と比較したせいでまとめの前に変な空気になってしまいましたが、
アジングを初めてやる人には十分なスペックだと思いますし、自分は満足しています。
実力がつくまでは竿の違いによる感度の差なんて分からないと思いますし、このエントリーモデルからスタートすることによって基準も分かると思います。
感度は人それぞれ感覚が違うので高いロッドだからといって全員がやりやすいかと言えばそうでもないんじゃないかと思います。
ガイドは確かに比較すると安価ではありますが、特にトラブルが起きたわけでも飛距離がないわけでもないので初心者のエントリーモデルとしては最高だと思いますし、アジングおもろいってなると思います。
とは言えリミテッド使ってみたい!と思う気持ちは釣り人あるあるだと思います。